好き嫌い分かれるかもしれないけど、私は好きでした。というか考えさせられた。
政情不安定なザントラス星が、惑星上に滞在する異星人の一斉退去命令を出す。科学調査のため音信普通状態のデノビュラ人科学者の救出を命ぜられたエンタープライズ号は、タッカー・リード・トラヴィスの3名を派遣。
周回軌道上で待機するエンタープライズ号は、故障で身動きのとれない船を救助。船体の修理と怪我をした乗員の治療を引き受けることに。
その怪我人の中にいたアンタランという種族と、ドクターの種族デノビュラは、300年前まで戦争状態にあって、お互いを忌み嫌っている。幼い頃からお互いをまるで悪魔であるかのような教育を受けて育ってきている。
大量虐殺の過去を許せないアンタラン人。今自分の命を助けることのできる唯一のドクターは、憎しみ続けてきたデノビュラ人。彼は治療を拒み、死を選択する。
過去を過去としないのは彼らがいつまでも引きずるからだとし、子供の頃から相手を忌み嫌うよう育てられてきたドクター。しかし自らの種族の過去を恥じ、次の世代に遺恨を残さないようにと、自分の子供たちには偏見を持たないよう教育してきてにもかかわらず、自分がいざその場に出くわすと、同じ部屋にいるのすら苦痛に感じるほど偏見を捨てられずにいた自分を恥じる。
もうこうなるとSFの中のお話というより、現実世界での話しに照らし合わせて考えさせられるんです。
普段は意識してなくても、ふいに思い出されたり、ニュースや新聞で思い起こされるような行動にでてるのを見ると、思っちゃうことあるんです。言葉にしてここで書くつもりはありませんけど…。
きっと私が未熟で浅はかで無教育で自制心が無くておばかで…えぇと後なんだ? とにかくそういう人間だからなんだとは思いますけど。
スタートレックの世界では、人類は外宇宙と接触を持ったことをきっかけに、こんなちっぽけな世界でいがみ合って資源や利権の奪い合いをしてる場合じゃないと気づき、もっと洗練され、あらゆる偏見や貧富の差もない全てが平等で尊重しあえる気高さをもつようになっていく。
そうありたいとは思いつつも、「やっぱ理想だな…」って思ってしまう。
けどそうあるべきなんですよねぇ。そうならないといけないんですよねぇ…。
デノビュラとアンタランの二人がその後どうなったか、デノビュラの科学者とその捜索の3人はどうなったかは長くなるので割愛w